生きているだけでいい。   大丈夫。

大好きだった父との時間をこれからもっと取り戻すはずだったのに、突然訪れた別れ。いつか、私の人生もなんとかなったよ、と空に向かって乾杯したい。その日まで続けたいブログです。

筋トレができなくなった次男

f:id:kannpai:20210118183547j:plainアンカーのランです。


今日は仕事から早く帰れて、次男いるかな、最近筋トレに熱心だからジムに行ったかな、と思いながら玄関を入りました。


真っ暗な廊下を歩いて来たネコが出迎えてくれます。


廊下の電気はつけといてあげてって言うてるのにな。


すると奥の部屋から次男が顔だけ出しました。


母さん、オレやってもうた。


卒論の提出日過ぎたとか、卒業できないとか、わるいことが一瞬のうちに駆け巡ります。


そろそろと出て来た次男は、ぎっくり腰や、と。


ほら、今最高でもこんな歩き方、と動いて見せます。


え?ぎっくり腰ってこんな若くてもなるの?と聞いても次男が知っているわけありません。


急に?何したの?


何もしてない。朝から痛かって、ずっと横になってたけどもっと痛くなってきた。


調べたら、2、3日安静に、やって。


オレ、ジム行かれへんようなってしもた。


それはかなり残念だと思います。


4日行って1日休む、というのをいつからか守っていました。


その4日は日毎に鍛える筋肉を決めているとのこと。


夜遅くまでやっているジムですが、真剣に黙々とする人が多いそうです。


ジムの効用って何?と昨日次男に尋ねたところでした。
すると次々に出てきました。


精神の浮き沈みがなくなる。
自己肯定感の安定。
続けてることが自信になる。


次男の口から自己肯定感という言葉が出てくるのにはびっくりしました。


しょっちゅう鏡に自分を映してニタッとなってしまうのも私は知っています。

確かにカッコいい身体になってきたよね。


オレが今暇やっていうのもあんねんで、と昨日はまとめていましたが、とにかく今、次男にとって筋トレは大切なのでした。

それがしばらくできないのは可哀想だな…。

新ゴボウがあったから

f:id:kannpai:20210117185253j:plainアンカーのランです。


ずっと料理ができていなかったのですが、そんなにハードルは高くはありませんでした。


一昨日の夜、ネコがベランダに出たがったので戸を開けると、新ゴボウが目に入りました。


冷蔵庫に入らない野菜を夫が置いているのです。


ただ包丁でしゅっしゅっと皮を削ぎ取るだけ。

そのくらいしようかな、とふと思って。


それを水にさらしてザクザク切って、冷凍室にあった五目厚揚げとフライパンで軽く焼いた鶏肉とで煮物にします。

あっという間でした。


美味しいものを作ろう、までは思えなくてもいいんだと気付きました。


誰のためとか、誰に食べさせてあげたかったとか、そんなこと考えずに無心で手を動かせばいいんだと。


後で食べてみると薄くてあまり美味しくはなかったですが、一品にはなっていました。


夫が帰って来たので、私がコンロの前にいること何か言うかなと思いましたが、普通に、ありがとう、でした。


野菜切る以上の料理はたぶん9ヶ月ぶりだけど、普通にありがとう?


そういうところです。


あ、ちょっとできるようになった?とかじゃなくて、一品作ってくれたし助かった、後は何を食べようかな、という感じ。


まぁいいです。


そういう人だからこの二十数年、一番助けてほしいことを助けてもらえなかった代わりに、破綻もしなかった。


子どもたちはどんな時もご飯の心配をしないですんだ。



孤独のグルメ」を昨日もまた観ました。


自分のことを理解してもらい共感してもらうことと、美味しいものを食べること。


私には天と地ほどの差の価値だけれど、おんなじぐらいだと思ってる人がいるの?


夫を見ていて、井之頭五郎さんを観ていて、まさか、と思うのです。


もしかして、いるのかもしれない。


私は子どもたちにどんなご飯を作ってたのかな。


あまり思い出せないけど、意外とマシなものを作れていたならいいのに。

可愛くて優しい人です

f:id:kannpai:20210116162529j:plainアンカーのランです。


何ヶ月も連絡をしていなかった長男の彼女に、年末にLINEしました。


長男が大学卒業前から結婚を決めている人です。


何度も遊びに来てくれたり、みんなでご飯を食べに行ったり、楽しい日がありました。


とても可愛い人で、優しい人で、またみんなでご飯食べに行こうね、と別れてからコロナ自粛の日々に。


そして、父が突然いなくなり、彼女のことを考えるのも辛くて、会えていませんでした。


父に会ってほしい人だったのです。


父は孫の婚約者を見てどんなに喜んでくれたでしょう。


私の都合で延期していて叶わなかった。



いつも女の子らしい可愛い物をプレゼントしてくれます。


今回はネコの好きな私に「ねこねこバタークッキー」を長男経由でくれました。


気持ちがとても嬉しいです。
もったいないのでまだ食べていません。


また遊びに来てもらうには部屋をきれいにしないと。


全然使っていないスチーマーで少し肌をきれいにしないと。


少しおしゃれな服を買いに行かないと。


髪もきれいにして、スリッパも新しくして、楽しい話題もいくつか考えておかないと。


早く会いたいのに、なかなか準備ができません。

1回目で299グラム

f:id:kannpai:20210115145258j:plainアンカーのランです。


少し前ですが、デパ地下で量り売りのサラダを買った時でした。


だいたいそういうのは、グラムが前後してもよろしいですか?と聞かれます。


そんな。ピッタリなんてあり得ないよ、いいに決まってる、と思いながら、はい、と答えます。


この頃は忘れなければ、だいたいでいいですよ、と初めに言いますが。


店員さんが手早く容器に入れて量り、少し減らしたり足したりしてまた量り。


狭いコーナーだけど後ろを別の店員さんが通るし、大変だな、と思ってぼんやり見ています。


最初に適当に入れて量り、2回くらいの調整で、〇〇グラムですがよろしいですか?と聞かれることが多いです。


その日は300グラムをお願いして、いつものようにぼーっと見ていました。


最初に量った時、299グラムと表示されました。


プチトマトでも小さなブロッコリーでも生ハムでも、どれでもあと一つは無理です。


これ以上ピッタリはないでしょう。


店員さんは確か、よろしいですね、と言われました。とても満足そうに。


私が疲れ切っていなければすぐに事の大きさに気づいて、すごいですね、と言ったのに。


私はいつものように、はい、と答えたのです。


別の方でしたが、300グラムを頼んで2回目に301グラムだったことはありました。それでも私なら到底無理。


あの時の、1回目で299グラムは、やっぱりすごかったなぁと今でも思います。


あの店員さんなら、1回目300グラムピッタリの経験もあるかも。


数字って、時には文句なしの強い味方になってくれますよね。


運もあるけど、努力をしっかり見てくれていた、そんな公正な眼差しを感じます。

黒いネコに見られた

f:id:kannpai:20210114184442j:plainアンカーのランです。


昨日仕事から帰るとすぐに次男も帰って来て、富士山まで何時間かかるかな、友だちとキャンプ行きたいねん、などと話していました。


あとは筋トレ用の袖なしシャツが届いていてそれを喜んで着てみてたので、似合うね、と言ったくらいです。


私が買って来た韓国の巻き寿司をつまみ、自分でラーメンを作って食べると眠くなったようで、その後顔を見ていません。

卒論は大丈夫なのかな。


長男は11時半ごろ帰宅したようです。
LINEに入っていました。

毎日しんどいだろうな。


なので昨夜は夫と静かに「孤独のグルメ」を観て、私の一日が終わりました。

とにかく一日が過ぎれば良し、です。



今朝はいつもの男性や女性とすれ違いました。


同じ光景は安心です。


女性はすれ違う時に珍しくチラッとこちらを見てくれました。


早歩きをしていると暑くなってちょうど私は手袋を外していたので、目に入ったのかもしれません。


昼から出張で電車に乗りましたが、途中の駅に停まった時、屋根の上を黒ネコが歩いているのが見えました。


ホームの横、とても近い距離です。


今日は晴れていて気温も少し上がっていたようです。


黒ネコは悠々と歩き、こちらを見ました。


あーすべて投げ出して暖かい太陽の光を浴びてゆっくり休みたい。


ゆっくりしたらダメ、なんて誰も言っていないのだから。


それにしてもあの黒いネコちゃん、夜は暖かい所で眠れるのかな。
ご飯ももらえるのかな。


この世の中は心配させられることばかりです。


しんどいけど、もう少しの間は心配する側でいたいと思います。

寒かったあの日

f:id:kannpai:20210113183720j:plainアンカーのランです。


この間、夜テレビを観ていると、どうか我慢しないで下さい、といつものキャスターがまとめられていました。


娘に知らされるのだけは嫌、だから生活保護はどうしても受けられない、と心情を語ってくれた人の映像の後でした。


様々な事情があると思います。


生活保護制度自体知らない、判断がつかない、税金を使うなんて申し訳ない。


事情のある過去の親族に、面倒を見られないか、と行政から連絡されることだけは避けたい。そんな人も多いのだそうです。


そこは行政でなんとかできないの?


関係者の方に、何も知らないくせに、と言われるかもしれませんが、それでも思います。


あなたは働けなかったかもしれない、でもあなたの親、その親、その親、誰かが働いて下さってこの国を支えてくれたんです。


それだけでもあなたはこの国に守られていい。


その前に、この国に生まれてくれただけで守ってくれる憲法もあるんです。



子どもが小学校低学年の頃、小学校の隣の公園にホームレスの方がいました。


校長先生が、近寄らないように、と話されたことを子どもから聞き、温かいコーヒーを配るボランティアの方に一度仲間に入れて頂きました。


雪が降っていたと思います。


子どもに、少しでも真実に近い説明をしたかったのです。


ボランティアの方の集会にも一度参加しましたが、どうして生活保護につながらないのか、聞けませんでした。


どうして聞けなかったのか。


何もわかっていないのを知られるのが恥ずかしかったのかもしれません。


集会もコーヒー配りも夜だったので、子どもを置いての外出が難しくてもう行けなかった、というのもあります。


何もかも中途半端でした。


でも、私には全然余裕がなかったのです。

No.330 空想でやり過ごす

f:id:kannpai:20210112183303j:plainアンカーのランです。


もう朝は明るさに向かっているはずなのに今朝は暗くて。

外に出たら雪でした。


重い雪が静かに降っていました。

それほど冷え込んではいないのでしょう。


昨日買った軽いコートと、お揃いのベストをさっそく着ています。


ダウンやフェザーほどではないでしょうけど、とても暖かいです。


ほぼいつもの所で、たぶん高校の先生と、そしてついに、もう一人の女性にもすれ違えました。


女性は以前のようにモノトーンに近い服装で、リュックを背負って、前だけを見て歩かれていました。


私は嬉しかったのですが、女性はやはり全くこちらを見てくれません。


およそ1ヶ月ぶりです。


そんなに長いお休みだと今朝は嫌じゃなかったかな。


もしかしたら違う時間で出勤の日があったかもしれません。


病院関係かなと思っていました。
看護師さんか介護士さんかも。


そもそも通勤かどうかもわかりません。


娘さんの子育てを助けに行かれてるのかもしれない。


チラッと見る限り、リュックやスニーカーで、革製の物は身につけておられない感じ。


なのでもしかしたら、捨てネコのシェルターで仲間とネコの面倒を見られているとか。


色が白くてたぶんお肌もきれい。

食べ物にも気を遣われていると思う。


お料理がとても得意で、朝食の時間だけ食堂を任されているのかもしれません。



とにかく今朝私は仕事に行きたくありませんでした。


仕事中も不安でした。


だから色々空想してやり過ごして、ようやく帰って来ました。