一緒にパンケーキを
家から歩いて行けるパンケーキのお店がある。
もう6年が経つと思う。
子どもが幼稚園時代、親子で仲良くしてくれて、卒園してからも何度か会っていたママ友。
その友だちがそこを教えてくれて、一緒にパンケーキを食べた。
友だちは相変わらず明るくて人懐っこくて、私の下手な話を優しく拾ってくれて、パンケーキを、太るわ、とか言いながら(たぶん)とても美味しそうに食べていた。
お店の中央辺りのソファで、大きくて身体が安定せず意外と座りにくかった。
それに四方に人がいるので寛ぎにくかったけれど、なんにも気にならないよ、美味しいわぁ、幸せ、という感じの笑顔の友だちといると、本当に美味しくて、楽しくなった。
近所に住む自閉症の子どもの話もしてくれた。
とても可愛い子だと。
おおらかな友だちだから、お母さんと一緒によく遊びに来てくれるのかもしれない。
その子どもがパニックになって、お母さんも(何かを)止めさせようとして騒然となった時、「好きにさしたりー って言うてん」と、大きな声で話してくれた。
パンケーキを食べた後だったか前だったか、
友だちは外で、止めていたはずの煙草を吸っていた。
なぜか聞けばよかった …。
そんなに動いていないのに息が上がっている場面もあったと思う。
もっと気にしたらよかった …。
それから半年後くらいに急に亡くなったことを後で知った。
3人の子どもと別れることをわかっていたら、と思うと、胸がつぶれそうになる。
とても魅力的で、一緒にいると心が和む、温かい人だった。
会いたくて、何度も思い出す。