天使の分け前
「天使の分け前」という映画を、6、7年前のG.Wに観た。
あまり映画を観ないから憶えているのだろうか。
心に残る映画だった。
映画そのものも良かったけれど、高校生だった長男が一緒に観てくれたことが大きい。
毎日毎日部活で、休みなんてめったになかった。
そんな貴重な休日に、誘うとなぜか、いいよ、と言った。
私が一緒に行きたがったので、優しい子だから断りにくかったのか。
帰り道で、良かったなぁ、と言っていた。
それから友だちに電話をして、何か深刻な相談したようだった。
その頃、長男は外でかなり辛い目に合っていたのに、私は気付くのにそれから1年近くもかかる。
前年(たぶん)の「レ・ミゼラブル」も、誘うと断られなかった。
どちらもいい映画だったけれど、長男への申し訳なさと、自分への激しい怒りが、必ずついてくる。