No.60 母からの手紙
2才と生後1、2ヶ月の子ども二人を抱える私に、母が手紙を送って来た。
私が死んでも連絡しないように言っとくから。
そんな内容だったと思う。
どうしてこうなるの、と崩れ落ちた。
二人目の次男を出産後、長男と共に実家でお世話になった。
一ヶ月は実家で見るもんやからね、仕事も休んでるから大丈夫、お産の後はゆっくりしとかないとあかんから、と母が言ってくれた。
一人目の時と同様、父も一緒に至れり尽くせりで面倒を見てくれた。
時間がたっぷりあるので母から父の話が出る。
私には悪口としか思えなくて、またか、と悲しくなって、自分や赤ちゃんの身体のことなんてどうでもよくなって、もう帰るから、と言ってしまった。
父は、怒りが収まらない私に、大丈夫か、と言いながら車で家まで送ってくれた。
ちょうど桜がきれいで、生後3週の次男を抱っこして、車からぼーっと桜並木を眺めていたことを覚えている。
母はいつも父の悪口ばかり。
私は聞きたくなかった。
それだけなのに、母はわかってくれなかった。