ずいぶん前だけれど体調をくずしてしばらく
外出もできなかった時、そのことをわずかな人に打ち明けた。
今でもたまに会う友だちは、子どもの幼稚園のお迎えをしてくれた。
でも、うちの子が嫌がるから今日しかできない、ごめんね、とちゃんと言ってくれた。
いつも仲良くしてくれていた別の人は、一度親子で食べ物を持って来てくれた。
私なら子どもがいて大変でも、しょっちゅう気に掛けて何かしてあげる。
子どももわかってくれるはず。
冷たいなぁ。仲いいと思ってたのに。
そんなふうに感じて悲しかった。
でも今は、友だちが正解だったと思っている。
まだうちの子は理解できない、と判断すれば助けなくていい。
他に何か方法がないか一緒に考えてあげたらもっといい。
子どもにとって、お母さんは自分のことが一番好き、でなければいけない。
私はそれが全然できていなかった。
わが子を最優先できない母は、なぜできないのか、少し自分のことを振り返ってみてもいいのかなと思う。
しんどくて何が大切かわからなくなっていないか。
今までの人生で自分自身のことを大事に思えてきたか。
わが子をまずは優先。
それは後々効いてくる。
母に最優先された子どもは、母がもう助けてあげられない年齢になっても、自分は大切な存在だという自信があり、それが大きな力になる。
もっと大人になって大変なことがあっても、優しい声を思い出して、自分は大丈夫だと思える。
そして、そんな経過をたどれなかった人を、きっと助ける側に回ってくれる。
もしも子どもを育てることになったら、迷わず安心感を渡し、その子どももまた大きなエネルギーを得るので楽に人を助けてくれる。
母がわが子を最優先することは、長い目で見ると、それがみんなのためになると思う。