あとはまかせとけ!
アンカーのランです。
数日前、日の入りの遅くなるピークはまだやけど、日の出はもう遅くなってきてるよ、と言うと、夫と長男が、え?計ってんの?とビックリしていました。
そんなわけないですよね。
調べただけです。
「鬼滅の刃」でマンガという文化の深さを初めて知り感動した50代のおばさんが、今度は「弱虫ペダル」にはまりました。
その魅力を、セリフを中心に今日もお伝えします。
作者は渡辺航さん。
今回は第4巻より引用させて頂いています。
なので以下、ネタバレ多くあります。
小野田坂道くんが入部初日の1年生レースで鳴子くんと今泉くんに追いついた後です。
山頂まで4kmを切った時、斜度が上がった。
鳴子くんの必殺ワザ、スプリントクライムは、重いギアを踏んで回すから斜度の変化に弱い。
鳴子くんはスプリンターなので、平坦道での最速(スプリント)に特化した脚質は、実は山には不向きでした。
減速してしまった鳴子くんに坂道くんが心配して声を掛けてきます。
以下、二人のやり取り。
「鳴子くん!?
アホか
何 足止めとんねん
でも あの
具合はわるないわ
えーからいけ
で でも…
えーから
大丈夫!! ボク一緒に登るよ!!
ええから登れ言うとるやろ!!
鳴子くん
ワイはペダルに命かけとんねん
真剣勝負やっとんねん
待った待たれたで結果出されても
全然キモチくないわ
でもボク
小野田くん
部活入る時おまえ何て言うた
おのれの可能性試すんやろ…
だったら全力やろ!!」
レース中の山岳部で、一番速く峠に着いた者に、総合優勝とは別に与えられる山岳賞。
その山岳賞を坂道くんに獲らせるために、鳴子くんは必殺ワザを教えます。
「ええか
勝負どころは残り500mや
それまでに何としても並んどけ
こいつは一回こっきりのビックリドッキリ必殺ワザや
相手がビビっとるスキに
全ての力を使い切って山頂目指せ
タイミング見て
今や と思たら
こいつを2クリックや!
ほんで… 」
「鳴子直伝必殺ビックリドッキリダンシングや!!」
最後に必要となる立ちこぎです。
今の坂道くんが今泉くんに追いつくためにはケイデンス(回転数)を上げるしかないので
「上げたんです
ケイデンスをもう30回転!!」
と山頂500m前で追いつきます。
坂道くんに並ばれた今泉くんは、残り300m地点でダンシング(立ちこぎ)。
そこで坂道くんは、鳴子くんに教えてもらったビックリドッキリダンシングを、教えられたタイミングでやってのけてしまう。
「今泉に動きがあったら
いよいよやで 小野田くん」
車で追いかけている先輩たちも今泉くんも、坂道くんがダンシングを覚えたことは知らないので、最終局面では坂道くんは絶対に勝てないと思っていました。
でも、坂道くんは勝ちます。
今泉くんより先に山頂のラインに。
その直後落車して主将にリタイアを指示されるほどに、全力を出し切って。
もう立ち上がって歩くこともできないので、鳴子くんが走って来た時にはひざまずいたままです。
「鳴子くん!」
「やったみたいやな!」
登りは終わってもレースは続くから、坂道くんとタッチして鳴子くんは叫びます。
「あとはまかせとけ!」
一生に一回でいいから、そういうフレーズ叫んでみたかった。
そんな想いも名前にはこもっているんです。実は。