アンカーのランです。
集金に来られる方と話すのが楽しみなので、それも大きくてずっと新聞を配達してもらっています。
夫はそんなには読まないし、私は2年近く全く読まなかったのに、です。
お歳は70才くらいでしょうか。
いつかおっしゃっていましたが忘れました。
手作りのものを多く身に着けておられ、にこやかに話して下さいます。
かばんも服も。
とてもしっかりした素敵なもの。
売られたらどうですか、と余計なことを言ったこともありますが、こんなの売れるようなものじゃないですよ、と謙遜されていました。
今度は何を作ろう、誰にあげよう、と楽しみで仕方ないんです、と優しい笑顔で話されます。
押しつけですが、としょっちゅう私にも。
知り合いのおばあさんが作った、という品もあります。
もうどれが誰のかわからなくなりましたが、家のあちこちにある愛情こもった品々。
絞り染めのハンカチや小袋、長襦袢の生地で作った袋、布製はたき、アクリル食器洗い、ネックウォーマー、スカーフ、布製のネコ、他にもいろいろ。
この間は麻ののれんで作った帽子をかぶっておられました。
これ、飛ばないんですよ。
麻だから風を通すので飛ばない、と。
そんなこと考えたこともありませんでした。
帽子って飛ぶもの、です。
それで帰り際に思いついたように手作りのカバンから携帯を出され、こんなケースよかったら作りましょうか、と。
皮革だと思いました。
これだけは断らないとだめです。
他の物なら万が一の時には喜んで使ってくれる人を探しますが、皮革はだめです。
あのー、これ革ですか?
もちろんです、と言われるとなんて言えばいいのか。
あのー、うちで動物を飼うようになってから、革は…
布では作れないですか?
扉を開けると、ワン吉とニャンコがすぐ目の前に揃ってこちらを見ていました。
その方は、あー、わかりますわかります、革は使えないですよね。
帯で作れるかな、でもカメラの部分を開けるのをどうしようかな、革だと切りっ放しでいいんですけど、いえ新しいことしてみるのが楽しいんです、できるかわかりませんけど、渋いのか可愛いのかどっちがいいですか?
私のスマホの透明カバーの型を鉛筆で紙に写して帰られました。
新聞も読まないと。
これからもずっと来てもらいたいのです。