存在するのは事実ではなく解釈
大量に保管している紙類を整理した。
捨てることは一番前に進める気がするし、とにかくじっと動かなくても手だけでできるので。
子どもの大学受験の時の問題集のコピーがたくさんあった。
あの頃、いい気になって自分も解いたりしていたのを思い出した。
センター試験の過去問を子どもが持って来て、やってみる?と言われたのがきっかけだった。
国語だけだったのだけど、たまたまその大問(現代文)が全正解になって、すごい、と言われたのが嬉しくて、それから数ヵ月、せっせと解き続けて古文にも進み、「徒然草」の品詞分解を2回終えた頃には、教えてあげるよ、とまで言う本当に嫌な母親になっていた。
自分に自信がない、自己肯定ができない人生を歩んで来たせいなのだとわかっている。
自分はすごい、と思いたい気持ちが強いんだと思う。
点数とかいうわかりやすい形で。
それならなぜ、学生時代にもっと勉強しなかったのだろう。
勉強できる環境はあったのにあまり勉強しなかったという思いも、さらに自己否定につながってきたのだろうけれど。
その紙類の中に、
『事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。』(ニーチェ)
と書かれたのがあった。
どこかで見つけてプリントアウトしていたのだろう。
他にも名言といわれる文言がプリントされた紙が何枚かあったけれど、この一枚が気になった。