生きているだけでいい。   大丈夫。

大好きだった父との時間をこれからもっと取り戻すはずだったのに、突然訪れた別れ。いつか、私の人生もなんとかなったよ、と空に向かって乾杯したい。その日まで続けたいブログです。

No.300 愛想ようしてもろて

f:id:kannpai:20201213081949j:plainアンカーのランです。


今日は山に走りに?とかで、また夫は出掛けているので静かです。


春以来どうしても入れない近所のスーパーに、次男が今、夕飯の買い出しに行ってくれています。


この辺りは子どもも多いはずなのにとても静か。今は窓を閉めているとしても、前からちょっと不思議でした。



今住んでいるマンションには16年前に入居しました。

長男7才、次男5才の時です。


長男は小学校2年生夏の転校。

次男は幼稚園卒園まであと半年。
車で片道50分。転園はしませんでした。

帰りは車で眠ってしまっていることが多く、抱っこしてマンションの玄関へ。まだあの感触は憶えています。


長男は最後の日にクラスのみんなに、私が用意した鉛筆を配りました。


何か一言書いて渡したら?と言うと、人数分小さな紙に書いて、鉛筆の入ったそれぞれの袋に貼っていました。


がんばれよ


そうやんなぁ。全員にありがとうなんて書きたくないよね。


もちろん私はその時、そんな共感の言葉を掛けたりはせず、少し笑っただけです。


やんちゃ坊主が何人かいて、私のせいで自己主張できなかった長男は、嫌な目にもあっていたのです。


私は自分の問題に気付かないまま、このマンションで子育てを続行しました。


とにかくしんどかった。

そして、大切な子どもたちにしんどい思いをさせました。



マンション内での年一度の親睦会や町内会の行事はありますが、常にみんなが仲良く交流している様子はないです。


お互いの生活が見えず助け合う関係がないことは、本来なら残念なことなのに、私は、よかった、と思っていました。


挨拶だけは感じよくして下さる方が多いので、それで充分だったのです。


それ以上のことは抱えられなかったから。


真下の部屋に住んでいる方は、出会うといつも気持ちよく挨拶して下さる優しそうな男性。


長男や次男が、これもらった、とお菓子を手に帰って来たことが何度もあります。

出会った時に持っておられる物を下さるのです。


私はうるさくないかを数度尋ねはしましたが、普段の挨拶以外には入居の際とリフォームの時に少し話をしたくらいです。


バタバタとうるさくして来たのに、もっと積極的に話をしてお詫びしたり、せめてお土産を渡したりすればよかった。


16年間の穏やかな関係は、今思えば本当に有り難いものでした。



一昨日、突然来られて、引っ越すことになりました、と。


心から深く頭を下げました。


ずっとうるさくして来て。
ほんとにすみませんでした。
子どもたちにもよくしてもらって。


すると、やはり穏やかに話して下さいました。


息子さんたちにはいっつも愛想ようしてもろて。


きっと子どもたちは、愛想よくしてもらえるのでそのように応じていたのです。


私が日常にアップアップしていた間、子どもたちを温かく見守り続けて下さっていたことを、一昨日思い知りました。


昨日、夫も子どもたちも挨拶に行きました。


今日がお引越しです。