にゃにゃにゃにゃーん
片付けを進めたい。
今度は子どものおもちゃと本と服。
子どもの物は、何年にも渡って何度も厳選して残してきた。
これはかなりしんどい作業だった。
後悔してばかりだった子育てにまた向き合うことになったので。
おもちゃは2ケース。
昨日、久々にその蓋を開けてビックリ。
目を疑った。
絶対捨てたと思い込んでいた目覚まし時計が、ちょこんと入っている。
自分の物なんてあまり持たない夫が、結婚前から持っていた物。
夫にいじわるをするために、これ捨てるよ、とよく言ったものだった。
捨てんといてよ。
僕の物そんなないねんから。
悔しいことがある度に、悲しいことがある度に、夫の適当な行動に腹を立て、八つ当たりし、捨てるよ、と。
そしていつの間にか、本当に捨てたと思っていた。
それを悔やんで、何度かネットで、中古品でも出ていないか調べたこともあったんだった。
それがこんな所に。
結局私は捨てることができなかったんだな。
おそらく15年は使っていないと思う。
動くのか。
怖いなぁ。
にゃにゃにゃにゃーん、って言うねんで。
長男が、あ、それで母さん、時々○○(うちの猫)に言うててんな。
にゃにゃにゃにゃーんって。
そういえば言ってた。
ほとんど無意識に。
長男は、動かなかった場合の私のショックをちょっと気にしている感じで、電池入れてみていい?と聞く。
1分後に設定したで。
にゃにゃにゃにゃーん。
記憶していたより大きな音声。
これだった。これだった。
ベートーベンの名曲。
交響曲第5番ハ短調「運命」。
ジャジャジャジャーン。
それと同じ音階。
今まで何回も何回も、数えきれない程心の中で響いていた。
にゃにゃにゃにゃーん。
また聴けてとても嬉しい。