No.220 近所のタバコ屋さん
近所にタバコ屋さんがあって、その前にしょっちゅう人がいる。
灰皿もあるので、タバコを吸う人もいるのだけど、窓口のおばさんと話し込んでいる人が多い。
私ならきっと話なんてしてくれそうにない金髪のお兄さん。
タバコを手にする姿が決まってるちょっと怖そうなおじさん。
とても派手な服装の女性。
おとなしそうな学生っぽい男の子。
話が長いおばあさん。
次々に人がやって来る。
時には窓口に肘をついて、みんな話し込む。
その窓口のおばさんはかなりご高齢。
ディサービスの車が迎えに来るし、杖をついてとてもゆっくり歩かれている姿を見たこともある。
でも、相手が前に話したことを覚えておられて、その後どう?みたいな会話をされている感じ。
信号のない交差点なので、車が通り過ぎるのを待つ私の耳に、時折入ってくる。
毎日毎日人とたくさん話すので、きっと脳も若いんだろうなぁ。
ご家族が窓口にいる時もあるけれど、その人ともみんな気安く話す。
タバコよりも話をするのが目的の人もいるんじゃないかな。
あのタバコ屋さんの窓口。
ずっと前から時々私もあそこに肘をついて話ができていたら、どんな人生に変わっていただろうなぁ。