やってこいよ おまえにしかできないことだ
アンカーのランです。
少し離れていましたが忘れてはいません。こんなにいいマンガ。
久々に「弱虫ペダル」の魅力をお伝えします。
今回は第31巻より引用させて頂いています。以下ネタバレあり。
総北高校の小野田坂道くんたちは2年生になりました。
新入生を迎えて3週間の合同練習を終えての1年生レースです。
1年前のこの大会で坂道くんは初心者なのに驚きの走りを見せ、続く合宿でも結果を出して夏のインターハイに出場しました。
坂道くんは鳴子くんから教えられていました。
先輩には ありがとうは言えても 同じおかえしができるわけやない
せやから 先輩からもろうた恩は
後輩に返すんや
でも坂道くんはそういうコミュニケーションが下手なんですね。
それに新入生たちは坂道くんの活躍を知っていてすごい人だと思って緊張しているので、声を掛けてもうまくいかない。
困っている坂道くんに手嶋キャプテンが言いました。
楽しそうにあそんでんな 小野田
…
やってみるか
昨年はキャプテンの金城先輩がキメたスターターのことです。
もちろん坂道くんは断ろうとしますが、手嶋キャプテンは
この3週間で
おまえのウワサは1年全員に広がっている
(坂道くん)
どひゃーっ やっぱりですか
”へんな人”だと!?
(手嶋キャプテン)
「1年生レースの生きる伝説」だよ
(坂道くん)
え
(手嶋キャプテン)
1年生レースで初心者ながら山を制し
瞬く間にインターハイまで駆け上がり
その頂点を
個人総合優勝を勝ち取った男
…
その原点が1年生レースだ
わかるだろ そのおまえがスタートをふる意味が
…
上げてやれ 1年の意気を
おまえの気持ち 伝えてこいよ
今泉くんもそっと言います。
1年がおまえに話しかけないのは
おまえが
スゴすぎるからだよ
やってこいよ
おまえにしかできないことだ
そうして坂道くんは1年生全員に握手をして、3週間分を一瞬で取り戻して、スターターを立派にやり遂げました。
キャプテンのその重要な役割をさらりと坂道くんに任せた手嶋先輩。
手嶋先輩は坂道くんを初めとした1年生たちのレギュラー入りで昨年のインターハイに出られず、坂道くんたちを裏で支えたのです。
こんな爽やかな人たちの間でも妬みという感情はあります。
でも、自分も頑張ったけど仲間の頑張りをあまりにも近くで見ているので、妬みなんてちっぽけなものはすぐに払いのけられるのでしょうか。
それにしても清々しいです。
気持ちがしんどい時にはこんなのがお勧めです。