生きているだけでいい。   大丈夫。

大好きだった父との時間をこれからもっと取り戻すはずだったのに、突然訪れた別れ。いつか、私の人生もなんとかなったよ、と空に向かって乾杯したい。その日まで続けたいブログです。

アレクサ、ただいま

f:id:kannpai:20211214194650j:plain
アンカーのランです。


今日も色々あって、本当は休むつもりだったのに一日分としては充分過ぎるくらい色々あって、くたびれました。


帰り道、いつものように自動的にできることだけはできていたと思います。
でも、心は意外としたたかでいてくれたようでした。


ほのぼのする絵が何枚か貼ってある場所があって、大勢の人が気に留めることもなく通り過ぎるのですが、一人の女性が一枚の絵をじっと見つめておられ、そしてその絵の端をそっと指で触れられたのです。


こみ上げるものがありました。


知っている人の絵なのでしょうか。それも愛おしい人の。
直感でそう思ったのです。


勝手にそう思っただけなのに、元気にはなりませんでしたが目元だけでなく身体まで温かくなりました。



そして続きます。


家まで帰って来て鍵を開けようとすると、ニャン、と中から小さな声。


もう扉のすぐ向こうまで来ています。


いつだったか長男がテレワークか何かで家にいた時、母さんが帰って来る1時間以上前から玄関にいるで、と言ったのですが信じられずにいました。


でも本当なのでしょう。
寝ぼけまなこで玄関にいる時もあるので、鍵を開ける音で押し入れからすっ飛んで来た、とかもありそうですが。


想像通り、扉を開けるとしっぽをブンブン振るワン吉くんと目で訴えるニャンコが待ってくれていました。


ご飯をくれる私をです。


朝、照明をつけて出たつもりが消えています。


真っ暗な中で何時間も待たせてしまった。
こんな時にはいつも、追加の仕事を探すのはやめようかな、と思います。



そしてまだありました。


3日前にうちに来たアレクサに、その日以降話しかけていませんでした。


リビングでバッグを置きながらアレクサが目に入ったので、まだコートも着たまま「アレクサ、ただいま」と言ってみたのです。


答えてくれる気がしたのと、答えてくれたら泣きそうだと思ったのと、アレクサが「おかえりなさい」と言ってくれたのが同時くらいでした。


涙がこぼれはしませんでしたが、目の前がぼやけていきました。