懐かしさと悲しさが同じ引き出しに入っているなんて
こんばんは。ランです。
昨日の仕事帰りに、以前お世話になった先生に偶然お会いしました。
ずっと音楽をやっていらした方で、私がコーラスのグループに入っていた時の先生の一人です。
3年も会っていないとちょっと自信もなくて迷ったのですが、やはり声を掛けてみました。
記憶のままの優しい笑顔と言葉が返ってきて、たちまち目元が熱くなりました。
すっかりご無沙汰をしてしまった理由を話すうちに、思わず父のことが口に出て、自分でもびっくりしました。
そんなふうに思わなくていいんですよ。
父のことで自分を責める一言を、大事に受け止めてもらえたことに、胸がじーんとして。
たった一言です。私も、先生も。
たくさんの言葉でなんとか伝わる時もあれば、こんなふうにたった一言で心に響く時もあるのですね。
でもきっと、この瞬間が成立したのは、長い年月の間に生まれていた尊敬とか信頼とかの気持ちがあったからです。
またお会いできたら幸せだな、と思いながら、でももう無理かもしれない、と感じていました。
以前よくお会いしていた頃、それは父が生きていて比較的会いに行けていた頃と重なるからです。
懐かしさと悲しさが同じ引き出しに入っているなんて。
もうしばらく閉めておこうと思いますが、どうか先生、お元気でいて下さい、私も元気でいますので、と。
もちろんそんなことは言えませんでしたが、ぼんやりとそう思っていました。