No.160 ハンカチにアイロンを当てよう
連休が終わってしまう。
先々週くらいから、夫が、ハンカチのアイロン当てといてな、と言っていた。
わかった、と言いながら、私は当てていなかった。
料理も洗濯もできるのに、アイロンかけは難しいと思っているらしい。
先週も連休前も、ハンカチアイロン当てといてな、と言われたのにしていなかった。
ほんとに私はひどいと思う。
不器用な手で伸ばして引っ張って畳んでいたんだろうな。
この連休で、お香とスケジュール帳が買えて、勢いでアルバイトの応募までした。
洗濯機が時々給水されなくなっていて、ホットプレートは表面がかなりはがれていたので、どちらもネットで探して注文してもらった。
洗濯機は16年くらい、ホットプレートはもっと長く活躍してくれたもの。
長男と話を合わせたくて、ネット証券の口座開設をしてもらった。
もう着ないだろうと思う衣類を少し捨てた。
何も努力したことはないけど、いくつか進んだなぁと思っていると、夕方また夫が小さな声で、ハンカチアイロン当てといてな、と言った。
この連休で進んだこと全部を合わせても、ハンカチ何枚かにアイロンを当てることの方が、本当は私にとって大きかったような気がした。
自分の手で、目に見えてきれいになる。
気持ちいいだろうな。
それに、喜んでくれるんだろうな。